スコットランド戦に対して、悲観的な理由。 [スポーツ理論・スポーツ批評]

ラグビーワールドカップ、すでに日本が8強進出をほぼ決めたかのようにテレビが騒いでいますが、我が家ではかなり悲観的。よくて五分五分くらい、スコットランドとの相性を考えると決勝トーナメントに進める確率は3~4割くらいだろうと、妻とは話しています。
行けると思って、ダメだと、すごくがっかりするけれど、まだまだ全く油断できないと覚悟しておいて、行けたら、超うれしいでしょう。だから悲観的に考えることにしています。

2015年大会と今大会の勝敗と得点を見てみましょう。

2015年大会
スコットランド 39 – 16  米国   18-28 日本
スコットランド 16 – 34 南アフリカ 32-34 日本
スコットランド 36 – 33  サモア   5-26 日本
スコットランド 45     –      10 日本

決勝トーナメント
スコットランド 34-35オーストラリア

2019年大会
スコットランド ? – ?  ロシア    10-30 日本
スコットランド  3 – 27 アイルランド 12-19 日本
スコットランド 32 – 0   サモア    19-38 日本
スコットランド   ?    –      ?  日本

日本、スコットランド、両方から見て格上チームは2015が南ア、今大会がアイルランド。
日本は格上に両大会で勝ち、スコットランドは格上には両大会とも素直に負けている。

スコットランドから見ると格下、日本とはほぼ同格のチームが前大会はアメリカ、サモア。今大会はロシア、サモア。サモアは、試合によってムラが大きいので点差が大きくぶれているが、「格下、同格」相手には、スコットランド、日本はすべて勝っている。

ちなみに2015年決勝トーナメント、スコットランドはオーストラリアに一点差で負けているが、これは後に審判の誤審と問題になったPGでオーストラリアが終了間際に逆転したもので、内容的にはスコットランドの勝ちだった。

なんというか、スコットランドは、格上チームには分相応に負けてしまうが、その代わり、格下チームには絶対負けないぞ、という気構えが強いチームなのだ。

日本は、すこしでも緊張しすぎたり、慢心油断があれば、今大会ロシア戦前半、サモア戦前半のように、「負けるかも」という展開になってしまうチームなのだが。スコットランドは、格上に対しては、たまーにしか勝たないが、格下には、めったなことでは負けないのである。
(シックスネーションズで、イタリアにだけは絶対負けない、という気持ちでやっていることが、チームとしての固定した性格になってしまっているのでは、と思う。) 妻は、この感じを(スコットランド人が、という意味ではなくて、スコットランドというラグビーのチームとして)、スコットランドは性格が悪いからなあ、と言っている。

今大会、日本がアイルランドに勝っていて、スコットランドはアイルランドに負けているからと言って、そのことは、日本のスコットランドに対する優位を全く意味していない。それは前大会の南アとの関係を見ても明らか。格下には負けないプライド・気概の強いスコットランドは、日本にとっては、ひどく相性の悪い、やりにくいチームなのである。

もっと詳細に、戦力と戦術を分析しても、スコットランドは、日本にとって相性の悪い、戦いにくいチームなのは、何度か書いた通り。キック戦術の巧みさで、ハイボールキャッチが苦手な日本のバックを攻めてくる。漠然とではなく、そのとき出ているハイボールキャッチの苦手なバックスを集中的に狙って蹴ってくる。それを、9番、10番、15番、全員が正確に蹴れる。レメキは前に出るときはディフェンスも攻撃も圧倒的に強いが、背走してのディフェンスとハイボールキャッチはやや苦手。ラファエレ、山中は、ハイボールキャッチがときどき不安定。松島だけが安心できるが、そこは狙ってこない。

反対に、日本が多用するキック戦術は、ホッグと両ウイングの強烈なカウンターを誘発するリスクが高い。

サモア15番 ナナイウィリアムスや、ロシアの10番15番など、キックがうまいバックスがいると、日本は苦戦するのである。

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