スーパーラグビー準決勝と、今年のワールドカップへの展望 [スポーツ理論・スポーツ批評]

今日はスーパーラグビー(南半球のクラブチーム最強決定戦、サッカーのチャンピオンズリーグみたいなもの、と思うとまあまあ正しい。)の準決勝二試合があった。
ジャーガーズ(アルゼンチン)×ブランビーズ(オーストラリア)
クルセイダーズ×ハリケーンズのニュージーランド対決。
南アフリカのチームはベスト4に残らなかった。

結果は、これから見る人のために書かないけれど、
ワールドカップの年のスーパーラグビーの成績は、
南半球各国の力関係をかなり正確に反映するので、とても重要。

2007年、ワールドカップで優勝したのは南アフリカ。この年のスーパーラグビー決勝は、ブルズ×シャークスの南ア対決。ブルズの選手と南ア代表選手がほとんど重なっていた、

2011年は、豪州のレッズがNZのクルセーダースを破って優勝。レッズの9番10番、ゲニア&クーパー とウイング、イオアネが豪州代表でも中心になって優勝候補と目された。が、本番でクーパーが徹底マークされ、優勝はNZに。NZの主力はクルセーダース。

2015年、ハイランダーズとハリケーンズのNZ対決で、ハイランダーズが優勝。 ワールドカップはNZが優勝。ハイランダーズのアーロンスミスが9番、ハリケーンズの、コンラッド・スミス&ノヌーのセンターコンビなど、この2チーム+チーフス、クルセーダースと、スーパーラグビーでの優勢がそのままNZの強さになった。

ちなみに、このハイランダーズの9番、アーロンスミスと出場時間を分け合って田中史明も活躍。チーフスでは8番でリーチマイケルが不動のレギュラー、そのほか、山田、稲垣、松島、ツイら、日本代表の中心メンバーが、スーパーラグビーで最も活躍したのがこのシーズン。2015ワールドカップでの日本の大活躍は、スーパーラグビーの強豪チームでレギュラーを争う活躍したことが関係あると思う。
 直近の代表強化とスーパーラグビーの叶系について思うこと。サンウルブズという、スーパーラグビーの弱小チームを無理に作って、他国に迷惑をかけてまで苦戦を重ねたこと。それなのに、結局、日本代表とスーパーラグビー・サンウルブズのメンバーの重なりが極めて小さい。そんなチームで戦うことになってしまったこと。そう考えると、サンウルブズを無理やり作ってスーパーラグビーに参戦するよりも、2015のように、代表の主力がスーパーラグビーの強豪でレギュラー争いに挑戦する流れを継続した方が、代表強化につながったのではないか、と個人的には思う。協会のサンウルブズで代表強化、という作戦は、年を重ねるごとに全然機能しなくになった、と思う。残念至極。

 今年のスーパーラグビーの話題は、ジャガーズ(アルゼンチン)の躍進。サンウルブズとは異なり、アルゼンチン代表とジャガーズのメンバーの重なりは極めて大きい。ジャガーズが過去最高成績を上げている、ということは、アルゼンチンもワールドカップで過去最高成績が期待できるのでは。

 南ア勢は、ここ数年、ライオンズが準優勝と南ア勢を引っ張ってきたが、今年はプレーオフ進出がシャークス、ブルズと勢力図が変わって、しかも初戦敗退。ここ最近、代表も不調。ワールドカップは厳しいかも。

 話は戻って、NZ対決の準決勝。10番、クルセーダースのモウンガ、ハリケーンズのボーデン・バレットは、代表オールブラックスでも10番を争うライバル。各ポジションで、代表レギュラー争いのライバルが激突して、ものすごい試合になりました。

 今年のワールドカップも、南半球はオールブラックスが頭一つ抜けている。アルゼンチンが、どこまでスーパーラグビーの好調をワールドカップに持ち込めるか、というところが見どころかと思います。
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コパアメリカ チリ戦を見て、久保建英、レアル移籍、将来への不安 [スポーツ理論・スポーツ批評]

今日の試合を見て、久保建英について、ちょっと不安に思ったことを忘れないように書いておこうと思う。ツイッター上に「今日の久保は、アルゼンチン代表でのメッシみたいな感じで苦しんでいた」という感想があって、それは僕も感じていたことなのだ。
 あと、この前、「(韓国、FIFA U20 MVPの)イ・ガンインは中村俊輔タイプだが、久保はちょっと違うタイプ」と書いたとき、実は「香川真司タイプ、ドルトムント・クロップ時代の全盛期、香川真司タイプ」と書こうかなあ、とあのとき思ったのだけれど、ちょっと自信がなかったので、(そんなに久保のプレーをちゃんと見ていないから)、もやっとごまかしたのだが、今日のプレーを見て、やはりそうなんではないかと思った。
 バルセロナのメッシや、ドルトムント全盛期の香川というのは、すごく点を取ったけれど、いわゆるセンターフォワードのように点を取るわけではなく、また、たった一人ですべてを打開するわけではなく、(メッシなんかはそうしているように見えるけれど)、球は触っていなくても、まわりが連動して動いている中で、得点シーンを作り出すタイプの選手なんだよなあ。中盤で一回、ボールを受ける→そのままドリブルする、としても周りはメッシと連動して駆け上がりながらいろいろポジションを取る。初期全盛期は、シャビやイニエスタや、もう一人のアタッカーやダニオアウベスが。MSN時代だとネイマールとスアレスが。
 今期のクロップ、リバプールが、フィルミーノを真ん中で気の利く、スペ-スづくりのフォワードにすることで、両ウイングのマネとサラーが鬼のように点を取るっていう、そういう「チームとしての仕組み」の中で、点を取るタイプ。
 クリスチャーノ・ロナウドのようにシステムと関係なく、本当に一人で点を取るとか、アグエロのように、一番、前にいるから、とにかく俺に入れたらなんとかするぜ、みたいなタイプの選手ではないんだよな。久保もメッシも香川真司も。

 だから、周りの選手のシステムが機能しない代表のアルゼンチンのメッシ、マンチェスターUに移籍した香川が苦しんだのは、そういう仕組みがないところで、一人で頑張れ、一人で打開して点を取れるだろうって期待されてしまうからなんだよな。
 メッシは、一見、どれだけ一人ですべてを打開しているように見えても、実は「周囲3人4人がオートマティックに連動する中で、あたかも一人ですべてを打開しているかのように点を取る」選手なんだと思う。
 スアレスは、ものすごく頭の良い選手で、バルサに行ってから、そういう風にメッシを活かすための動きをとてもよくしてくれていて、それが先日のウルグアイ代表の試合でも出ていたんだよな。

 久保はバルセロナのユースで、そういうサッカーを体に入れてきたわけで、レアルに行って、周りがそういう風には動かない中で、実力が発揮できるのかな。

 日本代表でも、基本的に鹿島出身のフォワードって、柳沢、鈴木の昔から、大迫まで、そういう中盤の選手か点を取るための動きがすこく上手い。
(日韓ワールドカップの日本代表の得点は、ほとんどがMFの得点だけれど、そのまたほとんどが柳沢との連携で生まれている。柳沢が怪我で欠場したトルコ戦で、いきなり攻めが機能しなくなった。)
大迫がいて南野がいて、そしてサイドから酒井宏樹が気の利いた上下動をしてくれてっていう中でなら、久保も代表で結果が出せると思うけれど、今日のような状況では、なかなか厳しい。今日、そういう形でシュートまで持って行けたのは、後半一回だけ。前半、個人技できれいに抜いてチャンスを作ったのが一回あったけれど、そのあと、周囲が誰もいなかった。DAZNの出したスタッツ見ても、一対一の勝率は中島の方が高かった。

 俊輔やイ・ガンインは、基本的に「仕組みを作る側」の役目を果たせば評価される選手なわけだけれど、久保やメッシや香川は、(実は仕組みを利用しながら)、あたかも仕組みが関係ないかのように、自分で点を取らない限り、評価されない選手、なんだよね。
 イ・ガンインや俊輔は、「仕組みづくり+コーナーキック+フリーキック」全体で、何点得点に絡んだか、で評価OKなんだけれど、メッシや久保や香川は「システム利用しながら、自分で打開して何点取ったか」でないと、評価されない選手なの。

 そういう意味で、久保を世界にアピールするならば、周りの仕組みがオートマチックに動く「大迫 南野 堂安 酒井宏樹 柴崎」システムの、堂安の替わりに入れてあげるようにしないと、「久保すごい」っていう結果は、なかなか出ないと思う。
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FIFA U20 三位決定戦、イタリア×エクアドルを見ながら考えたこと [スポーツ理論・スポーツ批評]

コパアメリカ始まり、コパアメリカ開幕戦、ブラジル×ボリビアを観戦中なのだが。(朝、眠かったので、生放送では半分以上寝ていたので、夕方、今、見直している.)

FIFA U20三位決定戦を今朝観戦していておもったこと。大会を全試合もれなく観戦していると、イタリアもエクアドルもそれぞれもう7試合目なので、ほぼ全選手、顔なじみというか、キャラ立ちして認識できている。解説、実況コンビも同様に、選手を「親しみ」をもって認識している。単にプレーの特質だけではなく、性格、切れやすいとか、真面目だが不器用とか、そういうことまで含め、あるいは今大会の流れの中でうまくいっている選手、フラストレーションを抱えている選手、そういうことも含んだ解説になっていく。

例えば

エクアドルにはキンテーロという中盤の底の、先発だったり、交代で出てきたりする選手かいるのだが
①ユニフォーム シャツを、ただ一人、ズボンの中に入れている。
②いつも思いつめたように真面目な顔をしている。
③大柄なのだがちょっと猫背で、真面目だが視野が狭い感じの、不器用なプレーをする。守備は一生懸命するのだが、展開するとかそういうクリエーティビティは無い。
④守備を一生懸命気合をいれてするあまり、マークする選手と、すぐ、もめる。小競り合いになる。

今日も、試合終盤、0-0のまま、攻め合いになる中で、キンテーロ投入。解説者苦笑しながら、「ここで、キンテーロですかあ」
この後、イタリアの右サイド、これも交代で入ってきた、見るからに血の気の多いペッレグリーニと何度も小競り合いになる。

NBAでもそうだが、スポーツを集中して見る楽しみというのは、チーム全体のパフォーマンスが、そうした交代選手まで含めた、選手ひとりひとりの、プレーの特徴だけでなく、性格や、その大会の中での流れ、思いのようなものの蓄積の集積として見えてくるということなのだよなあ。

という意味では、コパアメリカ開幕戦、まだ、選手それぞれに顔なじみ感がなく、(ブラジル・セレソンは所属チームそれぞれではおなじみの顔だが、このチームとしては見るのは初めてだから)、それを頭にいれようと思いながら、眺めている状態。ボリビアチームは初めて見るし。
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コパアメリカ開幕記念、南米中堅国、内弁慶と南米の歴史について [スポーツ理論・スポーツ批評]

今回は日本代表が参戦することで注目を集めているコパアメリカですが、私、個人的には、ユーロとコパはワールドカップより試合のレベルが平均して高い、面白い大会と位置付けています。

ユーロは「ひとつも弱いチームがない」ということなんですが、コパアメリカは「南米の田舎の国、地元ではすごく強い」大会、というのが、面白いんですね。

田舎の国、というと、すんごい差別発言のようですが、南米の国というのは、ワールドカップでも、主催国・会場が南米(北中米含め)でやる大会は強い、ヨーロッパでやる大会は弱い、という基本傾向があります。

南米の国が、欧州開催のワールドカップで優勝したのは1958年大会のブラジルの一回だけ。あとは全部欧州の国が優勝しています。
逆に、南米の国が、南米開催のワールドカップで優勝を逃したのは、この前のブラジル大会でドイツに優勝されちゃった一回だけ。
USA大会・メキシコ大会、アメリカの属国・日韓大会、優勝はブラジル・アルゼンチン・ブラジル、南米の国なんです。

要するに、南米の国は、欧州では力を発揮しにくい、ということか。

ブラジル、アルゼンチンのような強国でさえそうなので、チリ・パラグアイ・ペルーあたりの中堅国は、ワールドカップでは、なかなか上まではいかない。せいぜいベスト16くらいなわけ。しかし、こうした南米中堅国が、コパアメリカでは強い。ワールドカップ南米予選で、アルゼンチンやブラジルが苦しむことがよくありますが、なるほど、こういうことか、と思います。

南米の国というのは、征服者スペイン人など欧州系の末裔、被征服者インカ帝国住民や原住民の末裔、奴隷として連れてこられたアフリカ系の人の末裔、その混血、という人種民族構成におよそなっている。
 アルゼンチンなんかは、19世紀に「白人国家化」という国家政策がとられ、さらに欧州白人の移民をどんどん入れたので、白人比率が非常に高い、ウルグアイも、白人比率の高い国である。「南米の中の欧州」的意識が高い。
 
 ブラジルの成り立ち、ポルトガルのブラジル植民では、原住民は狩猟採集生活の原住民しかいなかったところを一気に征服したので、インカ帝国を滅ぼされて征服された末裔の国々とは、国民意識のありようが他とずいぶん違うようである。白人黒人原住民の混血が進んでいるし、人種差別もそんなにない。

 サッカーの「内弁慶」度合いで言うと、インカ末裔系の住民比率が高い国の、内弁慶度が高いように思われる。ペルー、チリ、ボリビアあたり。パラグアイはインカ帝国勢力圏外だったけれど、パラグアイも原住民比率は高い。

 南米の歴史の中での、ヨーロッパとの心理的距離が遠い、あるいは「征服-被征服」という歴史的背景が色濃く国民意識に残る国ほど、内弁慶度が高くなるのかなあ、というようなことを、いろいろ考えたりする。

 ブラジル×ボリビア戦の、ボリビア選手を見ながら、そんなことも考えたりします。
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NBAファイナル カズンズとクック、悔しいなあ。 [スポーツ理論・スポーツ批評]

NBAファイナルの感想を、忘れないうちに書いておこう。

 ラプターズ、ウォリアーズ、どちらもいいチームで、どっちを応援するというのでもない、という気持ちかなあ、と対戦に入るまでは思っていたのだが、いざ始まってみると、やはりここ数年、見続けてきたウォーリアーズの方を自然に応援する気持ちで見ていた。

 ケビン・デュラント(以下KD)加入以降の「ビッグスリーそろい踏み」ウォリアーズは「ちょっと強すぎる」と思っていたので、彼が負傷欠場で、スプラッシュブラザーズ、ステフォン・カリーとクレイ・トンプソンの二人を軸に戦う、「スティブ・カーが初めに作ったウォーリアーズ」原型に戻ったことも、応援する気持ちを加速させたようである。

予想通り、KD抜きのウォーリアーズとラプターズは、戦力的にちょうど互角。いいぞ、と思っていたら、なんとクレイトンプソンが第二戦終盤で負傷。その試合は勝ったものの、第三戦はクレイトンプソン欠場。KDとトンプソン、ビッグスリーのうち二人を怪我で欠いて、第三戦大敗。

第四戦、トンプソンが戻ってきたのに、カワイレナード絶好調で、またも大敗。

1勝3敗と追い詰められたウォリアーズ、第5戦に、なんと、KDが復帰。第1クオーターだけで11点取る。やっぱりKDがいると圧倒的に強いなあ、と思った瞬間(ラブターズファンは、やばいKDがいると、歯が立たないなと思った瞬間)、、、、なんと第1クォーター11分で、KD、 アキレス腱断裂で戦線離脱。ラプターズファンが、怪我をした瞬間、拍手をして大喜びしたことで、後でメディアや選手たちからも批判されたけれど、気持ちはわかる。KDがいたら、絶対勝てないと思わせるほど、わずか11分だけれど、KDはすごかった。

KDがいなくなっても、その11点分のアドバンテージが効いて、なんとか第5戦はウォーリアーズが勝って、2勝3敗。

そして迎えた第六戦。
本拠地オラクルアリーナは、今年で取り壊しが決まっており、47年の歴史、最後の試合になる。けがをしたKDへの思いもある、ということで、ウォーリアーズは、ファンも選手も「絶対負けられない」気持ちで戦いに臨んだ。

この試合、エース、カリーは不調で、前半わずか六点。しかしクレイトンプソンが絶好調で、スリーポイントを次々しずめて、互角の勝負が続く。

第三クオーターも、トンプソンがスリーポイントを立て続けに決めて、リードを奪う。そして、敵のボールをスチールして、トンプソンがリングにドライブをかける。ラプターズのグリーンがブロックしようと後ろから追いかける。

トンプソンは、普段はほとんどダンクをしない。リングにドライブしても、軽くレイアップを決める選手た。
しかし、後ろからグリーンが激しく追いかけてくるのを感じたトンプソンは、ブロックされないように、ダンクを選んだ。これが悲劇を呼ぶ。
空中でグリーンにぶつかられたトンプソンは、着地でバランスを崩して、膝を痛めてしまう。私の見たところ、内腹側靭帯を伸ばした、という感じの怪我。立ち上がれない。スタッフの方の助けを借りてロッカールームに下がっていくトンプソン。
ファールコールが吹かれていたから、フリースローをトンプソンがしなければ、ゲームは再開しないのだ。怪我で出場不可能なら、他の選手がフリースロー。しかしそうすると、トンプソンはもうゲームに戻れない。

 カリーは、遠くに座り込んで、トンプソンが退場するところを見ている。呆然としている、というよりも、頼れる相棒が、第四クォーターにはいないこと、自分がすべてを背負うことを覚悟した表情でトンプソンを見送った。

 しかし、ロッカールームに下がる廊下の途中で、トンプソンが急に反対を向いてコートに戻り始める。
 ひざの靭帯が「切れてはいないが酷く傷んでいる状態」というのは、実は怪我をした後、数分間は、なぜか動けてしまうのだ。(私も柔道で膝靭帯を怪我した後、その試合だけは続けられた、という経験がある。)

トンプソンは、とにかくフリースローだけは打って、第四クォーター行けるかどうかは、そのあと考えよう、と思ったのだ。

トンプソンがコートに戻ると、オラクルアリーナは大歓声。その中、トンプソンはフリースローを、こともなげに二本決める。

 しかし、そのあと、けがの治療に下がったトンプソンは、そのままコートに戻ることは無かった。

 第四クォーター、KDも、クレイトンプソンもいないウォーリアーズ。いまだ調子の戻らない、たつたひとりのエース、カリー。彼を助けようと脇役プレーヤーたちが奮闘する。はじめにNBAチャンピォンになったときに、カリーを差し置いてMVPになったベテランのイグダーラが本領を発揮して、次々と得点を重ねて、なんとか互角の勝負を続ける。

 そんな中、このけが人だらけのシリーズの。、ウォーリアーズの戦いのカギを握った、二人の選手を紹介したい。

一人は。センタープレーヤーのカズンズ。前所属のペリカンズ、サクラメントキングズ、では一試合25点平均を取るチームの中心選手で、期待されて今シーズンからウォリアーズに移籍してきたが、プレーオフ前に怪我で離脱し、ファイナルで復帰して来た。チームメイトが全員健康であれば、このチームではそれほど大きな責任は負わされない存在だったのが、最後の最後に、攻めの中心を担う立場になった。

もうひとりはポイントガードのクイン・クック。2017-18シーズン、カリーが怪我をしたときに大活躍をして、重要なベンチメンバーになっていたのだが、このシリーズは、プレッシャーに負けてか、ほとんどシュートを決められていない。

話は戻って、この第四クォーター終盤、カリーにディフェンスが集中する中、この二人、カズンズとクックがシュートを打つシーンが多くなる。カズンズはなんとか何本か決めるが、クックはとうとう決めることが出来なかった。

試合は、最後、カリーが逆転のスリーを外したところで勝負あった。そのあと、ファール、フリースローと時間をつぶすように試合は続いた後、ラプターズの初優勝が決まった。

 そこに至るところで、第四クォーターの勝負所で、クックのシュートが一本でも決まっていれば、という印象が強かった。

 中心選手がここまで怪我をしてしまっては仕方がない、ともいえるが、もしここで活躍すれば、クックの選手としての評価は、決定的に上がったのに。人生の、ものすごく大きなチャンスを逃してしまう瞬間を見たようで、切ない気持ちになった。

 勝者の、ラプターズ側にも、いろいろなドラマがてんこ盛りであったシリーズなのだが、やはり、ウォリアーズに共感して見ていた気持ちに沿って、忘れないうちに、感想書きました。
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FIFA U20 ニュージーランド×コロンビア PKの新ルールについての感想、考察。 [スポーツ理論・スポーツ批評]

FIFA U20、今大会で僕がいちばん気に行っていたNZ代表が、コロンビアと、延長まで1-1、PK戦も七人目までいく熱戦の末、敗れてしまったのですが。本当に素晴らしい内容の試合でした。
コロンビア相手に、互角以上の素晴らしい戦い。何度も何度も素晴らしい崩しをし、粘り強く守り、本当にいいチームでした。
Jスポーツ解説&実況も言っていた通り、かつての日本の小野世代がこのワールドユースで準優勝し「黄金世代」と言われ、
世界に日本サッカーが認められていく人材を多数輩出したように、このNZ代表は、NZ黄金世代として、活躍していくと思います。

 さて、そのPK戦ですが、今回から新たに採用された「厳密ルール」さえなければ、おそらく、NZが勝っていたと思います。その事件を中心に、
今回、テスト的に採用されている新ルールについて説明したいと思います。
今大会、FIFAは、これから世界のサッカー界に適用を検討している新ルールを、今大会でいくつか試しています。
①ゴールキック時に、ペナルティエリアに味方がいても蹴っていい。その選手にパスしてもいい。
(今まではペナルティエリアから味方が出るまで蹴ってはいけなかった。)→クイックにリスタートでき、バックの選手からボールを展開することも可能になった。
②選手交代時、退出選手は一番近いタッチラインからすぐ出ないといけない・→時間稼ぎ、ゲーム遅滞の防止。
③ハンドの反則において、いったん選手の体、頭などにあたったボールが跳ね返って手に当たったものはハンドとしない。など、細かに規定。

ここまでは、まあいいのだが。

PKの際は、キーパーはキッカーがボールを蹴るまで、少なくとも片方の足をゴールライン上に置いておかないといけない。(前だけでなく、後ろでもいけない。)
これに違反した場合、キーパーにイエローカードが与えられ、PKはやり直しとなる。

これって、PK戦で二回、この違反をすると、イエロー二枚でレッドカード退場になり、キーパーじゃない選手がキーパーをやらなければいけないってことになるのだが。

グループステージはPK戦は無いから、昨日の試合が初めてのPK戦での適用だった。(どの試合化は忘れたけれど、試合中のPKでは、一回、足が動いて取り消し&カードが出た)

NZのキーパー、フル代表経験もあるワウドは絶好調で、二本連続、見事にセーブ。三人目も完璧に止めた。と思ったところ、足が動いたとして、やり直し&イエローカードが提示された。
今までの基準で言えば、全く問題ないタイミングと足の動きだったのに、違反を取られ、カードまでもらったためにワウドは動揺、委縮してしまい、それ以降、全く止められるタイミングで飛べなくなってしまった。

これではPK戦、勝ちようが無い中で、キッカーが踏ん張っていたが、結局、七人目ではNZキッカーが外してしまい、負けてしまいました。

このルールを全年齢全世界で展開した場合、今まで長年やってきたタイミングで飛ぶキーパーは、二回に一回は、イエローカード、もらっちゃうと思います。
そして、厳密に適用すると、キッカーが吹かして外すか、かなり真ん中よりにミスキックしない限り、ほぼ決まっちゃう、セーブの可能性が大きく落ちると思うなあ。
キッカー有利、キーパー不利になり過ぎると思う。
もう少し、よく検討工夫した方がいいと思います。
例えば「キッカーのキックの一歩手前の足が踏み込んだら動いてOK」とか、なんとか。

少なくとも、この反則でのイエローカードはきつすぎる、やり直しだけで十分たと思いました。二回連続したら、イエローカードとか。PK戦の場合は三回目でイエローカートとか。そうでないとキーパーが委縮して、思い切ったセーブができなくなります。
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